恋人たちの予感
 
 ニュー・イヤー・カウントダウンのシーンが最高に印象に残る映画と言えば、何と言ってもメグ・ライアンの主演する"When Harry met Sally"
(邦題:恋人達の予感)でしょう。
 この映画のテーマは、ずばり、
「男女の間に友情は成り立つか?」
という古典的なテーマです。
 個人的には、それに対しての答えは、イエスでもありノーでもあるような気がします。

 ふたりの人間の間に芽生えた感情が、どういう名前で最初にカテゴライズされようと、
結局は人間愛が真の愛情につながるのでは?
 たとえ男女の間であってもそれは変わらない…。
 この映画を見るたびにそう思わされます。


最新人気blogランキング!
 シカゴ大学の同級生サリー(女性)とハリー(男性)は、卒業後、ニューヨークに就職することになり、その移動の長いドライブを共にすることになります。ハリーのガールフレンドがサリーの親友だったためです。二人はそのドライブが初対面。ハリーは、車に乗り込んだとたんに、車のウインドウに皮をぺっぺっと吐き出しながらぶどうをむしゃむしゃ食べるようなマナー知らずな男。サリーのハリーに対する第一印象は最悪です。
 二人は、道中、ひょんなことから
「男女の友情は成り立つか」
と議論をはじめます。

 それに対する男性であるハリーの答えは明快で、
「男は例え友人でも、隙あらば、その女性と…と思っている」
と断言。そんなハリーの下品な物言いに、サリーの嫌悪感は頂点に達します。
 ハリーもサリーに対して、女性としての興味は全然ない様子。
 気まずい一昼夜のドライブの後、ニューヨークにたどり着いた二人は、勿論二度と連絡を取り合うこともありませんでした。

 お互いにニューヨークでビジネスマン(ウーマン)として働く二人は、その後、ひょんなことから、何度か再会します。最初のうちはサリーは初対面の悪印象を拭い去ることが出来ず、ハリーに対して剣もほろろな態度で接します。
 しかし、ハリーは弁護士の妻に捨てられてバツイチに。サリーも大失恋を経験。
 酸いも甘いもかみ分けた大人の男女になった二人の間には、いつしか友情が芽生えます。
 その頃には男女の友情は成り立たないと言い切っていたハリーの方が、
「女の友人もいいものだな。」
と満足気にうなずくようになるのです。
 
 しかし、ふたりがお互いと過ごす時間の長さは、明らかに友情の域を逸脱しています。

 何しろ、毎晩夜寝る前には、お互いに電話をかけ合って声を聞き、一緒にディナーをとり、普通の恋人以上に多くの時間を共にする毎日。普通だったら仲の良い夫婦のような密着ぶりです。

 実のところ、「男はみんな本音では…」と言っていたハリーの態度は、極めて紳士。サリーとのフランクな友人関係を守り抜く(と本人は自覚していないが)態度を絶対に崩そうとしません。
 第一印象よりも、深く付き合った方が素敵になってくるタイプの男性なのです。そんなハリーに対する、サリーの信頼は深まる一方です。
 でも、二人のお互いに対するふるまいはあくまで「友情」。
 お互いに一番つらいことを打ち明けあう最高の親友。

 この頃になると、ふたりはかたくなにその枠の中にとどまろうとするようになるのです。
 美しいニューヨークの秋を語り合いながら散歩する二人。
 何でも話せる二人は、お互いに欠かせない存在になっています。

 そして、そのふたりの友情の結末の答えが、ニューイヤーのカウントダウンのパーティです。映画をまだごらんになっていない方のために、その内容はここには書きません。
 それに対する私の感想だけをひとこと。

 このシーンを見るたびに、愛というものに何か自分勝手なタイトルをつけることの愚かさについて考えます。
 結論を出してから、何かを始めるなんて無意味です。
 誰かとの間に成り立った愛は、この世でたった一つだけの、名前のない特別な感情なのです。他の愛と比べることは出来ません。
 友情か恋愛か?なんて考えるだけ馬鹿げています。

 メグ・ライアン主演映画の中で、私はこの映画が一番好きです。
 でも、実は、この映画の良さが分かったのは、この映画を見て何度目かの時でした。
 恐らく、最初に見たときは、私自身が未熟すぎて、この映画の良さが分からなかったのかもしれません。
 
 少し切なくて、優しい気持ちになれる、ニューイヤーにぴったりの映画です。
 まだの方は是非一度ご覧下さいませ。


2005年は誰と一緒にお迎えになりましたか?新しい年は、自分らしく優しい気持ちで生きていけるといいと思っています。ここをクリックして人気blogランキングへ投票よろしくおねがいいたします!


元祖ブログランキング ほかのブログも見てみたい!