今日は、赤坂見附にある東京Joesに行ってきました。
首都圏で、アメリカン・スタイルのオーセンティックなシーフードのお店は、意外に少ないです。
横浜のChandler’s Crab house(スペル“蟹”の方のcrabです。本店シアトル),ここ東京Joes(本店マイアミ) 、それから品川のOyster Bar(本店NYC )くらいしかありません。
あっ!それから「Red Robster」がありました。
でも、とりあえず、ここは脇に置いときます。
それはともかく、兎にも角にも大味だと不評な「アメリカ料理」。
でも、私はシーフード系に限っては、時々食べたくなります。
多分、センチメンタルな個人的理由もあるのかもしれませんが。
ここ東京Joesのメインディッシュは、カナダのノバスコシア産のNothern Rock Crabとフロリダ産のStone Crabの二種類が売り物です。
アメリカのシーフードは大雑把に行って、東海岸はロブスターが売り物、
西海岸は蟹が売り物だと思います。
マサチューセッツ、メーン、それからもっと北のカナダのノバスコシアにかけては「ロブスター」が名物のエリア。
でも、でも北アメリカ大陸北東側でもおいしい蟹がとれるんですね。
かつて訪れたノバスコシア…。静かなハリファックスの街を思い出すと、同じ地球人なのに、この喧騒の中で暮らす私は何なのだ?と思います。
ごめんなさい。ひとりつまらない感傷に浸ってました。
話がそれましたが、ここはアメリカ料理の店ですが、盛り付けは大体私達レベルの普通の量です。安心して、人数分の品数をオーダーして下さい。
アメリカの東海岸のシーフードレストランだと、ムール貝がバケツで出てきて、その上お代わり自由というところが結構あると思います。
当たり前ですが、ここはそんなことはありません。普通に上品に盛り付けてあります。
ここのお店は、内装も落ち着いており、店員さんの接客が素晴らしいです。
よって、誰とでも安心して楽しむことが出来ます。
お仕事仲間、カップル、ご家族連れでも大丈夫だと思います。
唯一の難点は、分煙ではないことくらいでしょうか。
煙草が苦手な方は、困りますよね。でも、テーブル間の距離がゆったりしているので、まあ何とかなる範囲だと思います。
デザートは、アメリカのトラディショナルなアップルパイとアイスクリームと生クリームを盛り付けた、あのデザートに限ります。いつも食べたいわけではありませんが、ノスタルジックな気分に浸ることが出来ます。
それにしても、出てくるお料理は「アメリカ」なのですが、何かが違う。
それは何だろう…。しばらく考えてはたと気付きました。
満員なのに関わらず、店内が奇妙なほど静かなのです。何だか、いわゆる国内の一部の「高級フレンチ」のお店みたいに静まり返っているのです。
シーフードって、カジュアルな料理なのに、それはちょっとミスマッチです。
断っておきますが、私は、騒がしい場所は好みません。
でも、週末のレストランの気持ちの良いさざめきは、「騒音」とは違うリラックス感を私達にもたらしてきます。
それは自然なバックグラウンド・ミュージックとして、気持ちの高揚をもたらしてもくれます。
そういえば、海外のレストランで、「音楽」をかけているお店はないですよね。
人々の会話が音楽なのだから、そんなもの必要ないのかもしれませんよね。
パリのトゥール・ダルジャンだって、店内はそうした気持ちの良いさざめきに満ちていました。普通、世界中で、大人が行くレストランは、かなり良いお店でも会話やワイングラスのこすれあう音や気持ちのいい笑い声に満ちあふれています。
(注:いつもそういう店にばかり行っているわけではありません)
最近だいぶ減りましたが、国内のレストランでは、荘厳なクラシック音楽とかを流しているお店が結構あります。それは暗に「騒ぐな」ということを示唆しているのでしょうか。
私達にとっては、自然の音楽ではなく、人工の音楽が必要という意味なのでしょうか。
つまり、それはすなわち、我々の国民性からして、「奇妙なほどの静寂と沈黙」と「馬鹿騒ぎによるノイズ」の中間がないということになります。
音を立てるときは、他人の迷惑を考えずに騒ぐ。
それを回避するためには、黙っているしかない。
ほどほどに会話して、周りの人々と一緒に雰囲気を盛り上げていく、というのは存在しないのだということになります。
沈黙している大多数の人々と、まったく空気が読めずに不自然なほどはしゃいで大声で騒ぐ人々とのコントラスト…。
ありがちなマナー違反の光景です。
しかし、何故、そうなってしまうのでしょうか。
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「私達は中庸を心得ている国民だ」と殆どの人は自負していると思うのですが、こういったことからすると、それは本当かな?という気がしてきます。
自己主張が苦手で沈黙しているために、一見温厚に見えるだけで、いったん口を開くと相手の立場もわきまえず、自分の思ったままを垂れ流してしまう。
つまり、「穏健」なのではなく、単なる「議論下手」ということなのでしょうか…。
本音を語ると下品になるのが当たり前って、何かが違うような気がするのです。善きことはすべて、「建て前」だと決め付けるというのもおかしな話です。
「キレやすい子供」とか言っていますが、何だか、大人だってキレやすいのかもしれません。何故なら、一旦たががはずれたら、歯止めがきかないというのは、即ちキレやすいということですよね…。
キレやすいって、大体において、大人くてまじめな人(子供)に多いんです。それから、「○○はこうあるべきだ」という信念をもっている柔軟性のない人にも多いかもしれません…。非が相手にあると思うからこそ、腹が立つわけなんだと思います。
本来カジュアルなシーフードレストランで、粛々とナイフとフォークを遣う人々。
それはすなわち、ある閾値を越えないためには、必死で抑制的な人生を生きなければいけない私達の姿の象徴なのでしょうか。
子供の頃にイメージしていた大人って、もうすこし自由な存在だったはずなのに。
だったら、下北沢の居酒屋さんで気楽に飲んでいる方がましなのかもしれませんね。
食べてる間は、こんなこと考えずにちゃんと楽しんでましたので、ご安心くださいね。最新人気blogランキングに投票お願いいたします。
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キレやすいって、大体において、大人くてまじめな人(子供)に多いんです。それから、「○○はこうあるべきだ」という信念をもっている柔軟性のない人にも多いかもしれません…。非が相手にあると思うからこそ、腹が立つわけなんだと思います。
本来カジュアルなシーフードレストランで、粛々とナイフとフォークを遣う人々。
それはすなわち、ある閾値を越えないためには、必死で抑制的な人生を生きなければいけない私達の姿の象徴なのでしょうか。
子供の頃にイメージしていた大人って、もうすこし自由な存在だったはずなのに。
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コメント
コメント一覧 (4)
この問題に関しては、僕はレストラン側を批判したい。日本人も場によっては適度な騒音を出せる時もある。でもアメリカのシーフード系の場所に行くと静かになると言うんならその場所にそういう雰囲気があるんだと思う。
大体日本人にとっての印象が違うよね。うちの家庭にとってはアメリカ系のレストランに行くなんてよっぽどのお祭り騒ぎだったし、海鮮物とかも高級な印象だったよ。だから日常とは違ってお行儀良くしなさい的な感覚が有ったな。
もしレストランがカジュアルな雰囲気を作りたいんならレストラン側がもっと努力するべきだと僕は思ったよ。いろんな日常に関する考察をもっと聞かせてくれると嬉しいです。
うーん、やっぱりこの場合は、お店の側の問題というより、お客のメンタリティの問題かなという気がします。店員さんはフレンドリィで、小さな子供にはキャンディを配ったりもしていました。
やっぱり、物事は器(コンセプト)ではなく、そこを構成する人々で決まるという気がしてなりません。全か無かという過適応というのは、やっぱりまずいような気がします。
綺麗山様のご指摘の通り、「ナイフ・フォーク」=フォーマルという感覚が、いまだに多くの人の潜在意識からは抜け切れていないのかもしれないですね。しかしこのお店では、それを払拭しようと、「おはし」を出してくれるんですが…。
この考察は、「高級寿司店」と比較してやるべきだったのかもしれません(爆)が、今のところ普通の寿司店しか行くチャンスがありませんので分かりません。でも、この間たまたま行く機会があった都心の某和食のお店は静かだったので、やっぱり日本人はフォーマル=大人しくしていると考えている…?茶の湯は静寂のもとに行なわれる…というのは無関係??うーん分からなくなってきました。それでは、また遊びにいらして下さいね。
今後もよろしく。
お待ちしています。