BBQ1

 今日は焼肉を食べに行きました。
 その席上で、最近読んだ本の話になりました。
 その時、同席していたとある先進的な理系分野の、新進気鋭の研究者Aさんがこう言いました。

「最近流行りの本でバカの知恵っていうのがあるよね。」

バカの壁
 …Aさん、それは、バカの壁です。
 しかし、それを指摘しても良いものか判断に迷うところです。
 しばしの沈黙。

 「『バカの壁』のことでしょうか?」
 思い切ってそう言うと、Aさんは言いました。
「そうそう、それ。どういう内容なの?」
 私は、概略を説明しました。

 「それは、私の思っていた内容と違うな…。」
 私はおそるおそる尋ねました。
「どのように思っていたのですか?」

 Aさんは答えました。
「何しろ『バカの知恵』っていうくらいだから、例えば…。」
 Aさんは続々と具体例を幾つかあげました。
 ・落としたものを拾って食うな 
 ・借金は断れ         
              −以下省略−

「こうした、今更言われなくてもごく当たり前の生活の知恵を列挙した本だと思っていたよ。でも、言われてみれば盲点!みたいな…。」
 Aさんは、誰もが認める超優秀な人物です。
 その学術的知識・成果ともに優れた人物で、私も尊敬しています。
 でも、面白すぎて、焼肉どころじゃありません。

「そういえば、小枝さんは、最近どんな本を読んだの?」
 私は、最近読んだ本の名前をいくつか挙げました。
「ふーむ。」
 Aさんは深く頷きました。そして言いました。
「それじゃ、私が君に読んで欲しいと思っている本の名前を幾つか言おう。」
 Aさんは、複数の書名を言いました。
「その本、まだ読んでいません。」
 私はさすがAさんと感心して、答えました。

「そうか。じゃあ、是非読んで、何が書いてあったか要点を私に知らせて欲しい。」
 Aさんはそう言いました。
「分かりました、でも…。」
 私は口ごもりました。
 Aさん、今おっしゃったその本、もしかすると、まだ読んでないんですか!?
 私の、心の中の疑問を見透かしたようにAさんはきっぱりと答えました。
「忙しくて本など読んでいるヒマはない。」

 その瞬間、私は自分の欠点をはっきりと悟ったような気がしました。
 私は、余計なジャンルに関心が多すぎるのかもしれない…。
 一瞬、自己嫌悪に陥りそうになりました。
 でも、まあ、私には私の生き方や思考回路がある。
 私なりのやり方で、ちゃんと勉強しないと使い物になりません。
 天才Aさんと比べることが、土台、図々しいというものなのかもしれません。


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