もし私が何千ドルものお金を遣うとするならば、
   お伽話のような経験をしたいと思うわ
        (Newsweek US版 July 25/August 1,2005
        “Maximum Luxury”文中より引用)
  

  
二極分化の時代である。
ものすごく高級なモノとうんと安いモノにしか、人々が関心を示さなくなって久しい。特に、洋服の価格破壊が始まって久しい。

例えばの例であるが、ほんの少し前には考えら得なかった値段で、
流行の最先端の悪くない洋服が簡単に手に入る。

インテリア用品なども手軽な価格のハイセンスなものが増えていると思う。

現代の先進国では、
「センス」さえあれば多額のコストをかけずに、
お洒落で最先端のファッションを楽しむことが出来、
素敵な部屋に住むことが出来る。

そんな中で、必要以上にエクストラのお金を洋服やその他のグッズなどに費やす必要はない。
そうしたものに関する費用はリーズナブルに済ませ、
別のことに、より多くの金額を投入したいと思う人が増えるのは、
無理からぬことだと思う。

「別のこと」とは、心を満たすための形にならないサービスであったり、
「時間」を買う行為であったりする。

つまり、現代では最もお金持ちの人は形にならないものを求め、そこにお金をかける時代になったのだ。
何故ならもっとミニマムな費用で、超高級ブランドとほぼ等価値を示す、安価な商品が手に入るからだ。


最新人気blogランキング!


そんなことをつらつら考えた矢先、
Newsweek最新号の記事“Maximum  Luxury”を読んで、なるほど納得した私。

この記事の中で私が興味をもった部分を、羅列的に記載すると以下のようなものである
(訳by小枝 注:部分的に私の興味のあることだけを書いていますので記事の全貌を表しているわけではありません)

 ・西欧の消費者はいつでもどこでも優れたデザインを簡単に手に入れることが出来る。

 ・高級ブランドのマーケティングの視線は、インド、ロシア、南米などに注がれている。

 ・2011年までには中国が世界で最も重要な高級ブランドの消費国になるであろう。

 ・ZARAやH&Mなどの価格破壊ブランドの成長に伴い、
最も富裕な層はモノよりも贅沢な旅行やスパ食事などにお金を遣うようになった。何故なら、モノが特別な価値をもたなくなったから。

 ・メリル・リンチの予想では、高級品のセールスは向こう10年間の間に、アメリカでは全世界のシェアのうち25%→17%、ヨーロッパでは26→20%減少する。

 ・何が高級品化という定義を考えるとそれは“ユニークさ”ということに尽きる。

 ・そうしたことから、例えば、Bottega Veneta が急成長していることは驚きに値しない。
 
・Bottega Venetaは実はGucciが所有しているブランドである。
 Bottega Venetaはロゴのない美しいクラフトの革製品で知られているが、
そのスローガンは“自分のイニシャルがあれば十分”である。

 ・グッチのCEOは、全てのブランドが莫大な売り上げを示す必要はないと語っている(よりマニアックなマーケティングが大切)。


過去にも言い尽くされてきたようなことばかりだが、納得である。

  **********************

成熟した社会の贅沢が、より個別的になるのは無理からぬことだ。

現代の“Luxury”は、より精神的なものを満たすサービスを意味する。
この「形にならない付加価値」を人の心にもたらすことは、非常に難しい。
ほんの少しのイメージダウンで、今まで築き上げたブランド・イメージが失墜してしまうこともあり得る。

また、逆の見方をすれば、現代社会は
「ロゴに惑わされない、商品そのものの品質」
を人々が厳しく見極める時代であるともいえる。

中途半端なブランド・イメージを拠りどころに、
「何も考えずに人々がモノを買う時代」
は終焉を迎えつつあるのは間違いがない。

同じNewsweekの別の記事で「クラフトマンシップ」が見直されているという記事も掲載されていた。


「誰にでもアピールする中途半端なもの」
から
「誰にでも受け入れられるわけではないが個別的な趣味にぴたりとはまるもの」に人々の興味が移りつつあるのは間違いがない。



この記事が面白かった方はここをクリックして人気blogランキングへ投票よろしくおねがいいたします!


元祖ブログランキング ほかのブログも見てみたい!