となりの億万長者―成功を生む7つの法則
 プール付きの高級住宅街の豪邸も、ベンツ、BMW、フェラーリにポルシェなどの高級外車(アメリカでもこれらは外車だ)、ビンテージワインもシャネルスーツもアメリカの億万長者とは無関係。億万長者は、作業服を着た、となりの家のおじさんだった・・・・。
 純粋にノンフィクションとして面白いので、株式、投資、節約といった経済活動関係のキーワードに興味がない人も、一度は手にとって欲しい。この本に対して、「お金持ちほど質素だということが言いたいのね」という結果に注目して終わってしまったら、この本を読んだ価値はない。

 「お金持ちほど小さなステップを大切にし、しかも継続性がある」というメンタリティに注目してこそこの本の価値がある。

 「お金」という単語を、何か重要な自分自身の目的(研究成果、ダイエット、成績)などと置き換えて読んで欲しい。指数関数的な爆発的成功をおさめる人の秘密を知るのに役に立つ本であろう。
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 このブログを訪れてくださった皆様の中には、超有名ビジネス本
金持ち父さん貧乏父さんのシリーズを愛読されている方も多くいらしゃることだろう。そこで、本書と同シリーズを比較してレビューしてみたいと思う。

 あの本は、いわば、地区大会レベルのスポーツ選手がもっとトレーニングを積んで、全国大会レベルの運動選手になる方法を説いた本だ。全国大会に出る前に、まず地区大会で優勝しなければならないのは当然のことである。

 それと比較すると、まさしく、この本は、まず「地区大会」で優勝するための方法論を理解するヒントを得るのに最適な本なのである。

 「金持ち父さんシリーズ」の著者ロバート・キヨサキは、この「となりの億万長者」に出てくるような、「せっせと蓄財し、堅実なスモールビジネスを営んでいる」タイプのお金持ちを、「小金持ち」と定義し、このレベルを超えるためには、正しい投資のやり方を学び、次の段階に進むことが必要だと説いている。そして、真の経済的自由を手に入れるには、このレベルから次の段階に進むことが必要だということを説いている。

 しかし彼の著書を注意深く読むと、ロバート・キヨサキは、「次の段階」に進むためには、必ずその前の段階が必要だと説いていることに皆様も気付いていらっしゃるだろうか。
 つまり、大金持ちになるためには、この小金持ちのステップをある程度踏まないといけないのだ。つまり、次のステップに進むための「ある程度の資金」を確保するためという意味で、この蓄財のステップが必要だということだ。金持ち父さんはこれらの隣の億万長者よりもはるかに高いレベルのリッチマンになる方法を説いている本だ。
 そんなことはない!金持ち父さんは資金ゼロでも大金持ちになれると言っていると思う方は、もう一度注意深く全シリーズを読んでみて欲しい。ゼロでも構わないというのは、金持ちになるスタート地点はゼロでも構わないという意味である。当たり前だ。どんな物事にも出発点がある。出発点に踏みとどまっているだけで何も始めないのは間違いであるというのが、同シリーズで説いている第一の心構えなのだ。

 つまり、同シリーズでは、「となりの億万長者に出てくるレベルの蓄財は自分のレベルではまだまだお金持ちとは言えないので、この程度で満足してはいけない。人はもっと高いレベルにいける」という意味のことを言っているだけで、「この段階をすっとばしても構わない」とは決して言っていない。  

 ロバート・キヨサキのメンターである「金持ち父さん自身」が、ハワイの不動産に躍り出るまでは、目立たない「となりのおじさん」であったことを見過ごしてはならない。つまり、「稼いだ分より少なく使え。そして、多くを有効な投資にあてよ。その投資は、普通の人がやるようなやり方でなく、正しい手法を用いろ」というのが金持ち父さんシリーズのエッセンスだと思うのだ。

 超大金持ちになるような人は、この程度の小金持ちになるステップは、何の苦痛もなく、場合によっては無意識のうちに軽々とやってしまえる位の人達なのだ。

 そのことをロバート・キヨサキは、分かる人には分かる方法で書いている。
彼の著書を読むと「最初はゼロでもお金持ちになれる」ということが強調されているように感じられてしまい、通過地点であるこの「ある程度の蓄財」のレベルに到達する手法を忘れてしまいがちだ。本書は、その通過地点を示しているという点で、とても意義深い。もし「金持ち父さんシリーズ」と本書が全く違ったことを言っていると思う人がいるとしたら、その人はかなり読解力に問題があると言わざろう得ない(ゴメンナサイ)。

 確かに最初はゼロでも構わないし、投資の知識がある人の自己資金は、ない人の自己資金よりも少なくて構わないのは事実だ。しかし、


ダレン・シャンシリーズに出てくるバンパイアではないのだから、突然、無一文から超億万長者に「フリット(目的地まで瞬間的に移動するという意)」することは出来ない。フリットしているように見えるでも、空中を飛んでいるのでをなく、地面の上を走っているのだ。超億万長者は、体を鍛えていて肺活量の多い優秀な長距離ランナーのように、普通の人よりも、長い道程を苦もなく速く走ることが出来だけなのだ。決して、SFのように目的地にワープしているわけではない。

 また、ロバート・キヨサキは、同シリーズの中で「これは買えない」という考えは自分の可能性を狭めてしまうので「どうやったらこれが買えるか」と考えなさいと説いている。

 それはすなわち「充分にそれが買えるだけの余剰資金が出来てから買え。まずその余剰資金を作る方法を考えろ」と言っているだけで、決して「欲望に忠実にすぐに買え」とは述べていない。

 同シリーズ全体で、著者は「貧乏な人は本来遣うことが出来る以上のお金をガラクタに遣うから、一見金持ちに見えても実は貧乏なのだ」ということを繰り返し言っている。つまり、「このお金でこれが買える」と考える経済状態のレベルや、そもそも、お金の流れをつくるシステムの構築のやり方が、一般人とは金持ちでは根本的に違うと言っているだけであるのだ。

 「そんなこと、分かってるよ」という方、長々とごめんなさい。どうも、同書をメンタリティの改善を目指す本としてではなく、一攫千金をめざす山師の養成本のように捉えている人がいらっしゃるようなのが、気になったもので。

 同シリーズのファンの方は、どうぞ合わせて読んでいただきたい。
 もう、読んでいらっしゃるかもしれませんが・・・・。

 「となりの億万長者」と「金持ち父さんシリーズ」のとても重要な共通点がある。

 「やる気のない人は、絶対に、小さな一歩を踏み出さない」
 「成功する人は、目先の利益にとらわれない」

という事実を読者に理解させようとしている点である。
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